k_yamazaki
シェフ達のヒーローズ・ジャーニー(英雄の旅)
da marco PIZZERIA Pagina シェフ 山崎 弘二氏
小さい頃から、自分で体験して納得したことしか信じなかった。
いろんな仕事を経験した。
整体師の専門学校で学び、洋服屋、バイク屋、飲食店と様々な職業を・・・・
一貫していたのは手に職を付けること。
最終的には飲食業を選んだ。
25歳と遅いスタートである。
料理という一皿は、お客に食べられ、その瞬間消えてしまう。
後には何も残らない。
その一瞬にお客が満足することにやりがいを見出した。
スタートは、東京・日比谷の松本楼。
全国的に有名な老舗レストランである。
その後、イタリアンの道に入っていくが、
内容に納得できず3日で辞めた店もあった。
神楽坂のイタリアンでは2年半働いた。
目的がはっきりしていて興味で一杯だったので、仕事で苦労したと思ったことはなかった。
そんな時、結婚が決まり、名古屋に転居することになる。
何軒ものレストランを面接でまわった。
内容が最も納得できたのが現在勤めるPaginaであった。
フォン・ド・ヴォを一からひいている店であった。
http://www.trattoria-pagina.com/
現在はda marco と PIZZERIA Pagina のシェフを兼務している。
http://www.pizzeria-pagina.com/
da marco は株式会社丸小青果がオーナーで、Paginaの運営会社 株式会社モテナの
プロデュースによるものである。
青果物の総合商社としての商品力を生かし、「野菜の美味しいイタリアン」をコンセプトに
新しい店づくりを進めている。
2011年10月オープンの新しい店である。
http://www.damarco.jp/
山崎シェフは美味しい野菜の旬にこだわり、しっかりとした下処理と
野菜の旨味を損なわない調理スタイルを心掛けている。
花飾りのように華やかな野菜の盛り付けのバーニャカウダや
栗カボチャを器にしたリゾットは人気のメニューである。
「顧客と店との橋渡しをしたい」と語る山崎シェフはサービスの経験も豊富で
「顧客とのコミュニケーション」にウエイトを置く新しいシェフスタイルを築いてくれそうである。
ワールド50ベストレストランで2010年に引き続き2011年も1位になった
デンマークのレストラン「ノマ」では見習いシェフまでも料理を客席にサーブする。
顧客の感触に直に触れなくては、いい料理は作れないという考え方である。
山崎シェフのスタイルが今後どのように展開されるのか期待したい。
取材 名倉裕一朗 2012.01.31.